ヒロシマの心を世界に [春宵十話]

核のない平和な未来を創るために

存立危機事態と非核三原則 ――初めて水鉄砲を手にした子どものよう――

存立危機事態と非核三原則

――初めて水鉄砲を手にした子どものよう――

水鉄砲ではないことが問題

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「存立危機事態」という聞き慣れない言葉が毎日のようにマスコミを賑わせています。その影に隠れて、ことによるとそれ以上に重要な変更が行われていることにはあまりSpotlightが当たっていないようです。それは「非核三原則」を変更してしまうことです。

「持たず、作らず、持ち込ませない」というのが三原則です。その内、「持ち込ませない」を廃止してしま案が高市内閣で検討されているのです。とんでもないことなのですが、何故か脚光を浴びていません。

なぜこれが問題なのについて皆さんは充分御理解なさっているとは思いますが、念のため、三点だけここに挙げておきます。

その一つはノーベル平和賞委員会との関係です。トランプ大統領ノーベル賞に推薦したことは、アメリカ政府がもう既に発表していますので、公開された事実です。しかし国会の答弁では、なぜか高市総理大臣はそれに対して答えませんでした。国会の軽視または無視ですが、アメリカ政府はまともに相手にするが、自国の国会は軽んずるのでは、アメリカ軍駐留時代の日本に戻ってしまったと言われても仕方がありません。その理由もまた奮っています。

ノーベル平和賞委員会の方針として、誰が誰を推薦したかという事は50年間公開しないので、高市総理も国会で答弁しないと言っているのです。

ノーベル平和賞委員会の方針は日本政府の言動には何の関係もありません。ノーベル平和賞委員会が、自分たちを律する規則を自分たちで決めただけなのですが、それを今、なぜ日本政府が採用しなくてはならないのか、その理由全く分らないままにです。

一つの可能性として、高市内閣が平和賞委員会を特に重視していて、その一つ一つの決定を最大限に尊重する姿勢を持っていると仮定してみましょう。

となると、過去にノーベル平和賞を受けた人たちの言動についても、同様に最大限の敬意を表さなくてはなりません。ましてや、その受賞者が日本人でかつ総理大臣であったとすれば、わが国としてはその総理大臣がノーベル平和賞を受けた理由を、今の時点でも最大限に尊重すべきだと言う結論にはなりませんか?

佐藤栄作総理大臣が1974年にノーベル平和賞を受賞しましたが、その理由は非核三原則を国是として提唱したことです。それほどの権威を持っている非核三原則を簡単に変えてしまうなど、自らが師と仰ぐ安倍晋三元首相の大叔父の意思を無視するなどということは、高市総理の世界観・価値観から考えて、とても許されることではないでしょう。

二つですが、これは存立危機事態と双子の関係にあります。ある国が台湾を攻めたという状況があるときに、それをアメリカへの攻撃だと考え、なおかつ、日本国民の生命・自由・幸福追求の権利が犯されると判断して自衛隊を出動させる可能性があるというのが存立危機事態についての自民党、そして高市内閣の考え方らしいのですが、その後を考えて下さい。

「ある国」は当然戦争を仕掛けられたと認識して、日本を攻撃するでしょう。その時の口実も必要です。そんな危機的なことが起る前提を今一総理は準備しているのですが、それに加えて、アメリカが核兵器を日本の国内に持ち込むことも一緒に準備するということは、中国から見れば、それこそ中国の存立危機をもたらす大きな理由になってしまうではありませんか。中国の立場とすれば、正々堂々と日本に核兵器を打ち込む理由になるのです。

「敵基地攻撃能力」が日本にも必要だという議論もありましたが、日本がそれを主張する上は他国がその能力を持つことも容認しなくてはなりません。となると、わざわざそれを正当化するような施策を今の時点で始めることが大いなる愚策であることに一日でも早く気付くべきです。

さて三点目です。総理就任からようやく一月です。その間に、戦争を誘発するであろう大方針の転換を二つも行うなどという無鉄砲な政権が如何に危険であるのか、マスコミやSNSでの反応が生温いと感じているのは私だけでしょうか。敢えて高市総理の言葉を借りれば、高市総理・政権そのものが我が国の「存立危機」であると言って良いのではないでしょうか。

しかし、御本人たちにはその自覚がないように見えて仕方がありません。危うげこの上ない暴策は、ことによると、初めて水鉄砲を手にした子どもが、物珍しく何にでも鉄砲を向けて水を発射している結果なのかもしれません。事の重さ深刻さを元に、これからの方向を考えると、できれば「水鉄砲」だとしか認識していない武器が、実は本物であることに気付いた上で、高市総理が軌道を修正ことになって欲しいのですが、そのためにはどうすれば良いのでしょうか。

水鉄砲ではないことに気付かせるためには、1955年、今から70年前の原水禁運動の時の熱気、そして1970年代から80年代の世界の核兵器廃絶に向けた大きなエネルギーを思い起こして、それに匹敵するような大きな声を、私たちがあげなくてはならないと思います。そしてそれを日本だけではなく、世界的な声にしていく責任も全うしましょう。

 

皆様にとって、きょう一日が素晴らしい24時間になりますよう!

[2025/11/18   人間イライザ]

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