ヒロシマの心を世界に [春宵十話]

核のない平和な未来を創るために

胎内被爆者 ――被爆者の定義をもう一度――

胎内被爆者

――被爆者の定義をもう一度――

マーシャ・ウォルトンさん

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《4タイプの被爆者》

感情に駆られてしまい、順序立てて説明するのが遅くなりましたが、原爆に因って被害を受けた人たちの範囲を、厚生労働省は次のように規定しています。それは、原爆の被害がどのようなものであるのかを、専門家による判断を元に国が決めたものですから、「公的に」原爆による被害の範囲がどこまで及んでいたのかを知る上で、決定的な規定です。国は、原爆による被害者を次の四項目に該当する人と規定しています。

  1. 直接被爆者: 原爆投下時、特定の指定区域内(広島・長崎)にいた人。
  2. 入市者: 原爆投下後2週間以内に、救援や親族探しなどで爆心地から約2km以内の地域に立ち入った人。
  3. その他: 身体に放射能の影響を受けるような状況(死体処理や救護など)にあった人。
  4. 胎児: 上記の人が妊娠中だった胎児。

この中で、 「火傷」による被害は、1.の一部の人に限られています。2.、3.、4.では、「火傷」を負うことはありません。4.の中で、母親が火傷を受け、それが体内にまで達していた場合の可能性はありますが、今までそのようなケースがあったとは聞いたことがありません。

《胎内被爆者》

中でも、原爆の被害の象徴的な例が、「胎内被爆」です。受胎後8から15週齢の場合に最も影響を受け易いということが知られていますが、より広範の可能性もありますので、広島では、1945年8月6日から1946年5月31日までに生まれた人を、「胎内被爆者」と認めています。

「胎内被爆」した場合には、医学的に頭囲が小さかったり、精神遅延が見られたり、また癌に罹る率が高かったりという症状が観察されています。

このブログでは何回も紹介していますが、胎内被爆者の畠中百合子さんとの出会いが「人生を変えた」一人に、CNNのディレクターだったマーシャ・ウォルトンさんがいます。2016年のブログにアップした彼女の言葉です。[リンクは、右クリックの後、左クリックで開いて下さい] 

「広島で一番印象に残った人は、ホームステイをさせて頂いた谷本清牧師と、原爆小頭症の畠中百合子さん。このような人たちと出会い、一時間の特別番組を制作することで私の人生は変わった。人生を変えてくれた被爆者と広島に感謝している。」

「胎内被爆」だけに限っても、原爆の被害の惨さも酷さは伝わったと思うのですが、それを「ほとんどが『火傷』による死、シェルターさえあれば問題ない」と一括りにしてしまって良いのでしょうか。

爆風による被害が大きな悲しみと苦しみをもたらしたことにも言及しない訳には行きません。それは次回に。

 

今日一日が皆様にとって好き日でありますようお祈り致します。

[2026/4/16   人間イライザ]

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