和田秀樹さんの「2大ウソ」
――科学者としての責任ある対応とは――

「ほとんどの被爆者は火傷で亡くなった」は本当か
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《「2大ウソ」とは》
「和田秀樹チャンネル」や「高齢党」で頑張っている和田秀樹さんを尊敬し、高く評価しています。このブログでも皆さんにお勧めしてきました。一つは日本の司法制度についての問題提起です。もう一つはイランへのイスラエルとアメリカの攻撃についてです。[リンクは、右クリックした後、左クリックで開いて下さい]
ただし、最近ちょっと気になるYouTubeの動画がありましたので、問題提起しておきたいと思います。
たまたま私が直接関わったことのある二つのトピックについて、「2大ウソ」とまで言われてしまうとちょっと心外ですので、そのままにすべきではないと考えたからです。「感情」の方は置いておいて、できるだけ冷静にお伝えしたいと思います。
敢えて和田さんの実名を挙げて問題提起をしているのは、和田さんの影響力が大きいからですし、ソーシャル・メディアを通して無責任な「ウソ」が、あたかも真実であるかのような拡散されている現状を憂えているからです。そして、その傾向に歯止めを掛けてくれているのが和田さんだと、大きな期待をしているからです。
確かに、何らかの疑問を呈する人が、完璧な理論を準備しなくては、既存の主張に対しての疑問を持ってはいけないなどと主張するのはおかしいのでですが、とは言え、それなりの整合性のある内容である事は最低限必要なのでないでしょうか
一つ目はアポロ11号についてですが、これはたまたまケネディからの打ち上げを一マイル離れたところからこの目で見たという体験しかありませんので、この点については、ロケットの専門家等に和田さんの疑問について答えて頂ければと考えています。
《原爆は単なる「大型爆弾」なのか》
もう一つ問題だと考えたのは、二つの嘘の内の「第一号」と和田さんが呼んでいる原爆についてです。
和田さんは「原子爆弾は新型爆弾ではなく、大型爆弾だった」と断定しています。その後の説明の中で和田さんは、この大型爆弾が出した放射能の影響を受けて亡くなった方もいることは認めていらっしゃるようなので、新型爆弾と大型爆弾をどう定義されているのかが良く分りません。その点はいずれ説明があると仮定して、その後の和田さんの説明を見ると、「ほとんどの死者は『火傷』で死んでいるんです」と、これも断定しています。
となると、ここで一旦整理しておかなくてはなりません。和田さんは、最初に「原爆」は、核分裂の原理を使った「新型爆弾」ではなく、TNT火薬等を使った通常の爆弾の「大型」のものだと主張しています。
しかし、「ほとんどの死者は」という言い方からは、通常の爆弾、あるいは当時はそれこそ通常、使われていた焼夷弾のように「火傷」以外の死に方はほぼ想定されていなかった爆弾とは区別して、「ほとんど」とまで言っているのですから、爆風や放射線からの死者がいたということを認めている、というのが論理的帰結です。
つまり、核分裂という原理を使った爆弾の存在を認めていると考えられます。あるいは、広島・長崎以後に実験で使われたり、今9カ国が高額のお金を使って造り保有している「核兵器」呼ばれるものも実は、「大型爆弾」なのだとおっしゃっているのでしょうか。
前者の場合には、広島の原爆だけが通常の爆弾の「大型」のものだという根拠はどこに見付ければ良いのでしょうか。あるいは後者の場合、1954年3月1日に南太平洋で実施され第五福竜丸が大きな被害を受け、汚染マグロまで持ち帰らされた水爆実験、「キャッスル・ブラボー」は、実は「大型爆弾」の実験だったということなのでしょうか。
その点は、和田さんからの説明があるであろうと考えて、次に移りましょう。
《シェルターがあれば問題はないのか》
次に、和田さんが強調している、シェルターがあれば原爆の被害を避けられるという点ですが、確かに屋内にいたために原爆による被害が少なかった人は確かにいます。だからといって、原爆のほぼ全ての被害がシェルターによって避けられると主張するのは、あまりにも極端すぎます。例えば、家が倒壊してそのために亡くなった人は多くいますし、倒壊した家の下敷きになって逃げられなかったために、その後起きた火事で亡くなった人もいます。
井上ひさしさんの『父と暮せば』もそのような事例に基づいています。
シェルターで避けられない例として、原爆後しばらく経ってから広島市内に入って、残留放射能の影響によって病気になった人の症例はかなり多く報告されています。また白血病の症例が多いことも原爆の特徴の一つとして良く知られています。
「黒い雨」として知られる放射線に汚染された雨が広範囲に降り、その結果としての健康被害が多かったことも知られています。
このように反論を始めてみると、意外と長くなりそうですので、シリーズになってしまうかもしれません。今日はここまでにしておきます。次回は、放射線の被害の象徴的存在である胎内被爆者や、何の罪もない子どもたちの被爆体験を取り上げつつ、原爆の被害を「火傷」誰に矮小化してはいけないことを伝えられればと考えています。
[広島・長崎の原爆災害の基本について、物理学的・医学的粗君からの分り易い資料があると良いのですが、『原爆災害ヒロシマ・ナガサキ』(岩波書店)が刊行されてから41年も経ち、私の手元にある資料も古いものがほとんどですので、近い内に調べた上で、皆さんにはお知らせしたいと思います。]
今日一日が皆様にとって好き日でありますようお祈り致します。
[2026/4/15 人間イライザ]
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