ヒロシマの心を世界に [春宵十話]

核のない平和な未来を創るために

平和の祭典の具体像 ――ミラノでの開会式が雄弁に語る――

平和の祭典の具体像

――ミラノでの開会式が雄弁に語る――

北アメリカ出身者は?

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《Milano 8メンバー》

平和の祭典としてのオリンピックは理念だけではなく、具体的にオリンピック競技会の期間中には集中してその意味を世界に発信し、世界と共有する行動を取っています。

そこで良く問題になるのが、どの国が出場禁止になっているか、あるいは出場禁止にされるべきかといったようなことなのですが、それが全てではありません。今回はロシアとベラルーシは国としての出場がないことは確認しておきましょう。

イスラエルやアメリカに対する批判もいろいろなところで起きているのですが、「オリンピック」としてどう対応しているのかについては、残念ながら、オリンピックのスポーツ以外の面での報道が少ないこともあり、この点についての理解も今一の感があります。

そのギャップを埋めるために、今回はオリンピック旗の旗手8人の出身地やこれまでの様々な分野での貢献の仕方等の分布を見ることで、ミラノ・コルティナ・オリンピックがどんな発信をしたいのか、そしてどんな価値を世界と共有したいと考えているのかを確認して行きましょう。まずは、もう一度8人のリストです。

  Rebeca Andrade (レベッカ)

  Maryam Bukar Hassan (マリアム)

  Nicolò Govoni (ニコロ)

  Filippo Grandi (フィリッポ)  

  Eliud Kipchoge (キプチョゲ――この方が皆さん良く分ると思いますので)

  Cindy Ngamba (シンディ)

  Pita Taufatofua (ピータ)

  Tadatoshi Akiba (アキバ)

この8人のリストは2月3日のこのブログに掲げておきましたので、簡単な経歴とともにそちらも御覧頂きたいのですが、今回は名前だけをアルファベット順に並べておきます。括弧内にこのブログで使う略称も掲げておきました。

まず国というより、大陸と言った方が分って頂けると思いますが、地域・大陸出身なのかを整理しておきましょう。

《大陸ではアフリカ》

大陸でいうと1番多いのがアフリカです。マリアム、キプチョゲ、シンディの3人がアフリカ出身です。現在どこを本拠にしているかも大事ですが、ここでは元々の出身地に注目しています。ニコロとフィリッポの2人はイタリアです。ヨーロッパです。そしてレベッカはブラジルですから南アメリカです。ピータは太平洋オセアニアです。そして私はアジアです。

ここでお気付きだと思いますが、北アメリカ出身の旗手はいないのです。コメントは付けずにこの事実をお知らせしておきましょう。

《国連との関わり》

次に、国連との関わりが重視されていることが良く分ります。マリアムは国連のグローバル・ピース・アドボケートに任命されています。フィリッポは国連の難民高等弁務官でした。キプチョゲはユネスコのグッド・ウィル・アンバサダーを務めています。ピータはユニセフの太平洋アンバサダーです。8人のうちの4人が国連と共同の仕事をしていることになります。

《難民や避難民の救済・支援》

さて分野別にどんな貢献をしてきたのかについて見てみましょう。一番多いのが難民、避難民の救済や支援という仕事です。最近の世界の例ではウクライナ、そしてガザが頭に浮かびますが、その地域から、そしてその地域の中で難民として苦労を続けている人たちも含めて、戦争や紛争が起きるときに一番被害を被る無辜の市民たちの応援をしてきた人たちです。今世界で起きている非人道的・非人間的・そして悲惨極まる多くの暴力行為に対する、消極的かもしれませんけれども、意思表示だと言えるのではないかと思います。

ニコロは難民の子どもたちの教育に関わっています。フィリッポの仕事は難民高等弁務官でした。シンディは避難民オリンピック・チームの一員です。そして、ロシアやイスラエルが核兵器の使用をほのめかしていると言う事実を元に考えると、広島のメッセージを伝えることも大きな意味を持っているのだと思います。

そして8人のうちレベッカ、キプチョゲ、シンディ、ピータの4人はオリンピックに出場し大活躍をしている選手たちですので、その面がもちろん強調されていることも当然です。

このような分析の結果、世界の関心事に対して、今回のオリンピックがどう考えているのかを窺い知ることができるように思うのですが、いかがでしょうか?

 

今日一日が皆様にとってよき日でありますよう、お祈り致します。

[2026/2/17   人間イライザ]

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