ヒロシマの心を世界に [春宵十話]

核のない平和な未来を創るために

トランプ大統領と習近平主席 ――日本が先走りをするのは避けたい――

トランプ大統領習近平主席

――日本が先走りをするのは避けたい――

Bloombergから

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「存立危機事態」にしろ、「武力攻撃事態」にしろ、戦艦が出てきて武力行使をしたらそんな事態になると高市総理が発言したことを問題にしています。最大の問題点は、そうなると、その時点で日本は中国に対して宣戦布告をするという段取りになるからです。それは、日本が中国と戦争を始めることになる訳ですが、宣戦布告をするときに、最前どのようにその戦争を収束させるのかについてのシナリオは考えているはずです。その前の段階で、中国が武力行使をするという前提がありますが、その時点で中国はその先の進展はどうなるのかを当然考えているでしょうから、それにも依るのですが、双方、どの程度のレベルでの戦争を遂行することになるのでしょうか?

その際、日米安保条約がありますから、日本としては米国が日本に加担して参戦してくれることを期待しているのだと思います。でもそれは現実的でしょうか。

台湾問題について、アメリカは一応台湾を支持していることになっていますが、バイデン大統領の時は、台湾を明確に支持すると言っていました。しかし、トランプ大統領になってからはその点がとても曖昧になっています。「不介入」年までは言っていませんが、トランプ大統領の任期中には中国が台湾には攻め込まないという暗黙裡の合意があるとも言われています。ブルームバーグの記事をお読み下さい。

つまり日本が中国に宣戦布告をしたとしても、アメリカが自動的に日本と一緒になって中国と戦うということにはならないかもしれないのです。アメリカが日本と一緒に戦わないと言うことになれば、中国と日本との間の局地的な戦いで何とか収束をすることになるのかもしれません。

でもそんな事をして一体どちらがどんな得をするのでしょうか?できればそんな事態になることを避けたいと思うのではないでしょうか?

それを避けるためには、高市発言を撤回するのが一番手っ取り早いのですが、中国側が取っている様々な対応は、もっと長期的な視点から日本に対してとんでもないことになるぞという警告を発しているようにも考えられます。

その理由の一つはニュースでも報じられているように、習近平主席がトランプ大統領に電話をしたということですし、その結果としてトランプ大統領から高市総理に電話があって、あまり事を荒立てるなという趣旨の発言をしたことに現れています。この点については、このブログでも取り上げました

もう一つ、中国は在京の大使館が、国連の敵国条項を適用すれば、中国が安全保障理事会の許可を得なくても、直接日本に軍事行動を取ることができると投稿しています。また、中ロ外相会談では、日本の軍国主義復活に断固反対するという確認をしています。

敵国条項ですが、日本の立場は、国連総会の決議によって既に死文化しているというものです。確かにそうなのですが、ギリギリの法律論を持ち出せば、決議はあっても、敵国条項そのものが削除されてはいませんし、国連憲章を修正してこの条項を死文化するという手続きは踏まれていません。その立場からは敵国条項はまだ生きているのです。

そして、それを前提に中国の昨今の言動を考えると、1945年の世界の枠組みで対日関係を処理しようとする意図があってもおかしくありません。そのために当時の連合国であるアメリカ、そしてロシアを仲間に入れて、イギリスフランスに対しても同じような働きかけをすることになるのかもしれません。

そして、もう一つ考えておくべき事は、1945年といえば、広島長崎の原爆投下があったということです。日本と中国が対立をし、それが1945年という時点の世界観で処理をするということになると、アメリカが原爆を使ったのですから、それに倣って、中国が核兵器を使うという可能性も考えておかなくてはならなくなります。(この点も説明が必要ですが、長くなりますので、今回は割愛します。)

中国は、それを日本に対する大きな牽制として使いたいのかもしれません。しかしながら、中国は核の先制不使用宣言をしていますので、それを破ってまで危険な行為に走るとは思えません。でも先制不使用という方針も変えるぞと仄めかすだけでも、それが日本に対する牽制になると考えていてもおかしくありません。

米中どちらも日本に先走っての戦争行為をさせたくないと考えていると言っても過言ではないでしょう。さて日本はどうするべきか。

論理的には、次の結論についての説明をしなくてはならないかもしれませんが、結論だけを言うと、日本としてここで頑張るべきことは、中国に先制不使用政策を続けさせることです。そのためには日本が世界の先頭に立って、2035年までに核保有国全てに核の先制不使用政策を採用させることです。そのための真摯な努力をはっきり明確に世界に示して、それを手にして中国との対話と、平和路線の共有をしっかりと始めるということなのではないかと思います。

 

皆様にとって、きょう一日が素晴らしい24時間になりますよう!

[2025/12/5   人間イライザ]

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