トランプ政権の大黒柱
――「移民」に呪縛されるアメリカ――

リンカーンも「移民」を重視しました
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アメリカのトランプ大統領の言動は、民主主義とか人類が培ってきた良識とか、未来世界を形作って行く上での基本的な原理原則等とは対極にあることは明白でしょう。
でも、そのトランプ発言で人類が大きな影響を受けているのですから、この状態を変えるためには、ただアメリカ人に期待をするだけではなく、やはり私たちも積極的に発言して世界的世論を形成し、その圧力でアメリカの人たちにも色々と考えて貰う必要があると考えています。
そのために、トランプ大統領の様々な施策の共通項あるいは、仮に一本筋が通っているという前提の下、その一本、敢えて「大黒柱」と言いましょう、は何だろうかということを考えてみました。
私の答は、「移民」です。トランプの頭の中での「移民」の位置付けは、例えば経済を考える上で多くの人の頭の中にある「成長率」と同じなのではないでしょうか。つまり物事を考える上での大きな枠組みの一つ、あるいは物差しであると考えると、腑に落ちる点がたくさんあります。
以下「大統領」は省略しますが、長い間トランプが主張してきたのは、不法移民をアメリカから追い出すということです。移民そのものの排除とまで言っても良いでしょう。そしてメキシコからの移民を阻止するために壁を作るといったアイデアです。もっぱらアメリカが被害を受けている、「犠牲者」のような考えですが、それでも「移民」が中心的な概念であった事は重要です。
そしてイスラエルによるガザのパレスチナ人たちの虐殺という問題を解決するためには、パレスチナの人々を移住させて、(それを「移民」という概念で捉えられます。)、ガザを観光地に変えるというとんでもない提案をしています。しかしこれも彼の頭の中の枠組で、「移民」という概念が非常に重いと言うよりは、聖なる存在であるという前提を置くと、(正義、人権、そして品格等々の価値を優先して考えるととんでもないことなのですが)、トランプの頭の中でがどう動いているかの記述としては理解できる発言になります。
カナダを51番の周囲にする、そしてグリーンランドを買い取るといったアイデア、(これも本当に人を馬鹿にした考え方ですが)、トランプの頭の中で何が起きているのかという視点から考えてみるとそれなりの理屈は付けられます。
気候の温暖化がとんでもない詐欺だとトランプは言っているのですが、同時に地球の温暖化という事実は認めざるを得ない訳ですから、その事実はトランプの頭の中のどこかに入っていると仮定しても良いのかもしれません。
その頭の中では、仮に現在のアメリカ大陸のほとんどが温暖化によって住んだり、働いたりすることのできない状態になったとき、解決策としてアメリカ人を寒冷地のグリーンランドやアメリカより北にあるカナダに移住させる、つまり「移民」させることによって救うとい解決策をトランプが考えているのかもしれません。となると、彼の頭の中では、それなりの合理性がある主張だと言うことになります。
そしてこれもこれも的外れだと言う方も多いと思いますけれども、関税についても同じような現象だと考えることが可能です。もちろん物は人ではありません。しかしながら、お金と不動産が人間以上に大事だと言う価値観を持っている人にとって、物の移動と人の移動というのが同等の価値を持っていても、不思議ではありません。
となると関税を課して、アメリカに物が入ってくるということを難しくするのは、アメリカへの「移民」を阻止するという基本的な方向性の一部だと考えても良いのではないでしょうか。
こうした考え方は皆さんに取っては受け入れ難いかもしれません。確かに常識的には考えられないようなことをここでは述べているのですが、しかし、トランプ大統領だけではなく、同じ共和党のアブラハム・リンカーン大統領も「移民」を大きな問題の解決策として考えていたのです。
リンカーン大統領が奴隷解放宣言をしてアメリカの奴隷制廃止の方向に大きく舵を切ったことは、皆さん御存知の通りですが、それでは奴隷ではなく、自由になったアメリカの黒人の生活をどう保障するのか、あるいは社会の中でどう共存するのかということについても、当然リンカーンは考えていました。
その解決策がアフリカの西部にあるリベリアや、カリブ海のハイチ、中南米の黒人移住計画でした。
最終的には黒人コミュニティーからの支持がなかったために、リンカーンはこのアイディアを放棄したのですが、リンカーンほどの人でも「移民」を大きな問題の解決策にとして考え付くのは、これがアメリカ社会の存立を左右するような(「存立危機」です)大きな価値観だからです。
このような取り上げ方が正当である理由として、アメリカ国家そのものが、元々イギリスからの移民によって成り立っている国であることを挙げなくてはなりません。アメリカの原住民を虐げ、そして彼らの土地を取り上げ、自分たちがその支配者になったとのが基本的にアメリカの歴史です。
そしてそれは意識するしないにかかわらず、アメリカ社会の基本的な存立理由として、あるいは存立の原因として厳然と存在する事実です。その点についてずっと無視し続けてきたのがアメリカ社会です。しかし、社会全体としてはこの移民という概念に呪縛されているのがアメリカだと、私は断定しています。
世界のどの国も多かれ少なかれ同じような歴史を辿っていると言えばそうなのですが、アメリカの歴史が短いために、それを他のどの国よりも明確に意識せざるを得ないのです。
それを今の時点で一挙にどうこうするという点を議論する積りはありませんが、アメリカ社会の根底にある基本的な考え方の一つとして、「移民」という概念について、私たちが理解を進めた上でトランプ対策を考えるとことも検討しておいて良いのではないでしょうか。すべきことだと思います。
皆様にとって、きょう一日が素晴らしい24時間になりますよう!
[2025/11/13 人間イライザ]
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