ヒロシマの心を世界に [春宵十話]

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AirPods Pro2のもう一つの効用 ――日記は付けなくても――

AirPods Pro2のもう一つの効用

――日記は付けなくても――

新幹線とノイズキャンセリング

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友人に勧められて、AirPods Pro2を補聴器の代りに使ってみた報告を9月にしました。その後ですが、必ずしもこのイヤホンを十分に使いこなしているとは言えません。でも先日新幹線の中で、考えても見なかった効用があり、懐かしい時間を過すことができました。(ハイパーリンクは右クリックして、新しいタブでお読み下さい。)

それを説明するためには、ずっと昔、若い頃のことから始めなくてはなりません。

小学生の時、夏休みの宿題に絵日記というのがありました。毎日の出来事を絵と文章で記録しておいて2学期が始まったときにそれを提出するのです。その絵日記が苦手でした。8月末、最後の最後になって何とか絵と文章をまとめあげた苦労を思い出します。

そんな苦手があってのことなのですが、アメリカ留学中に一大決心をしました。それは日記を付けないという、苦手からの決別宣言です。

きっかけになったのはレコードです。自分のお小遣いでレコードを買えるようになったのが、アメリカでの1年間の高校生活の時だったのです。その理由は、アメリカではレコードの値段が安かったこと、そして一定額のお小遣いを毎月貰えるシステムになっていたからです。

自分で買ったレコードを掛けて、好きな曲を何度も聴いているうちに気付いたことがありました。それは音楽を聴くと、それより前にその曲を聴いたときの情景や周りにいた人、そして会話まで、全部頭の中に再生できるということでした。

そこで日記が出てくるのが不思議なのですが、だったら日記を付ける代りにレコードを集めておいて、それをかければ昔のことが全部浮かび上がってくるのだから、もう日記は付けなくても良いだろうと考えたのです。

それから何十年。後悔しても、もう遅いのは十分に分っているのですが、今になって昔の記憶を呼び覚まそうとしても、斑模様になってしまったものがほとんどで、昔好きだった曲を聴いても、それに纏わる会話とか一緒にいた人たちのことなど思い出せる訳がありません。そんな当たり前のことを、高校生の時には想像もしなかったのですが、何と浅はかかつバカな人間だったのかと悔やまれて仕方がありません。遅きに失した感はありますが、ここ数年間は毎日、短く日記を付けています。

そして先日、東京に向かう新幹線の中でAirPods Pro2を使ってMy Favoritesと名付けた私の好きな曲を集めたプレイリストを聴きました。

補聴器としての使い方ではなく、外からの音を完全に遮ってくれるノイズキャンセリング機能を使いました。完璧に雑音が遮断され、音楽しか聞えない世界に入りました。

すると、ずいぶん昔、それこそ高校生の頃にハマっていた楽曲を聴いたり、大学院で勉強していたときに毎日のように聴いていた曲を再生したり、比較的最近良い曲だなぁと思ったメロディーを聴いたりしている内に、ずいぶん昔の感覚が身体に蘇ってきました。

昔の会話や周りの情景といった言語的、あるいは絵画的な記憶ではなく、昔その曲を聴いていたときに私が心の中で感じていたような「気持」、「情緒」と言ったら良いのかもしれませんが、昔こんなふうに感じていたんだなと思えるような気分や雰囲気をそのままその場で感じることができたのです。

言葉でその時に何が起きたのかを具体的に記す記録ではありませんが、あの時にこんな風に感じていたんだといった形の、感覚的情緒的な記憶が昔懐かしい楽曲で呼び覚まされたのだと思います。ノイズキャンセリングのお陰でもあります。

それがこれからも続くのかどうか分りません。でも日記を付けなかいという悔やまれる決定をしたにもかかわらず、ちょっぴり救いがあったことに感謝しつつ、懐かしい思い出に浸りながら東京まで過ごすことができました。

 

皆様にとって、きょう一日が素晴らしい24時間になりますよう!

[2025/11/10   人間イライザ]

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