ヒロシマの心を世界に [春宵十話]

核のない平和な未来を創るために

ホロコーストスタディーズはガザの虐殺を止められなかった ――「広島・長崎講座」のモデル、そして反面教師――

ホロコーストスタディーズはガザの虐殺を止められなかった

――「広島・長崎講座」のモデル、そして反面教師――

広島・長崎講座

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「夏休み」という比喩を使っていますが、「夏休み」の間、つまり被爆後80年間にはいろいろなことがありました。その重要な一里塚として、平和教育実践辞典を取り上げました。その他に何を取り上げるのかを考えるに当って、非常に多くの可能性がありますので、選択基準として昨今の世界情勢に参考になるようなもの、という視点も大切です。

となると、ウクライナ戦争とガザの問題が頭に浮かびます。中でも思想化という側面も私にとっては重要ですので、その点からも、ガザに対するイスラエルの虐殺がどうしても真っ先になります。

私が考えているのは、第二次世界大戦での最大の悲劇の一つ、ホロコーストの実相と意味についての学問的集大成として欧米の大学では、ほぼ必須の科目として教えられている「ホロコーストスタディーズ」です。

ホロコーストの経験を元にしてその体験を受け継ぎ意味を問い、二度とこのような悲劇を繰り返さないという目的を持って学問化された様々な分野での蓄積が、欧米のアカデミアでは標準的な科目として学生たちに教えられ、そして研究の対象になっています。

だからこそ、「わが国の安全保障のために、強制収容所を設置する」というような言葉が、世界の政治家からは一切出て来ないのだとさえ言えるのです。しかしながら、「我が国の安全保障のためには核兵器が必要だ」という主張は多くの国が平気で採用していますし、日本政府さえ、それは憲法違反ではないとまで言っているのです。

そのような状況が、大学レベルの「広島・長崎講座」を開設するだけで一変するはずはないのですが、そもそもそのような講座がない大学が多い中、先ずは講座の開設から始める必要があります。

私は、2001年の平和宣言で開設を呼び掛け、日本だけではなく世界の大学での「広島・長崎講座」開設をその後も推進し続けてきました。まずは2001年の平和宣言からそれに関連した部分を引用しておきます。

  そのために私たちは、広い意味での平和教育の再活性化に力を入れています。特
  に、世界の主要大学で「広島・長崎講座」を開講するため私たちは努力を続けてい
  ます。骨格になるのは、広島平和研究所等における研究実績です。事実に基づいた
  学問研究の成果 を糧(かて)に、私たち人類は真実に近付いてきたからです。

しかしながら、今回のガザの問題では、罪のない人々を軍事的な力によって一方的に虐殺するというナチスの使った手法はをイスラエルはそのまま採用しています。その意味でホロコーストスタディーズの意味を問い直さなくてはならない時代になったのかもしれません。

一方では、「広島・長崎講座」のモデルであり、同時に、ある意味「反面教師」でもあるのです。

同時に、広島・長崎講座では、そのモデルを超える目標を設定して、世界のもう一つの規範としての役割も果たさなくてはならない責任も併せ持つようになったとも考えられます。

では広島・長崎講座とはどのようなものなのか、何を目的としているのか等について、雑誌、『数学教室』2024年1月号に掲載された記事を次号から2回に分けてアップします。

 

皆様にとって、きょう一日が素晴らしい24時間になりますよう!

[2025/8/19     人間イライザ]

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