「核兵器の安さ」が議論になる国で良いのか

ツィクロンBの缶 (Wikiwand から(Public Domain))
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参議院選挙中の7月3日の日本テレビの番組で、参政党、社民党、日本保守党の候補三人が政見を述べた際に、参政党のさや候補の核兵器についての発言が突出していました。
あの北朝鮮ですら、核武装しているために、国際社会、特にトランプ大統領に相手
にして貰えている。その点から考えると、一番安い兵器だ。
これをきちんと読むと、次のようになります。
北朝鮮 がトランプに相手にして貰うために核武装した。それが効を奏したのだから
(という部分は、発言には含まれませんが) 、核兵器が安いと言える。
これに対する反論としては、参政党が大嫌いな (と私には見えるのですが) 北朝鮮の真似をしていること、その北朝鮮の目的がアメリカに相手にして貰うためなら、日本は核兵器などというお金の掛かる方法ではなく、アメリカからお金を貰って仲良くしている選択肢の方がはるかに良いことを指摘するだけで十分だと考えていました。
そのポイントは、このブログの7月26日号にアップしましたので、参照して下さい。
(普段はDPRKと呼んでいますが、これは、多くの人に分り易くするため、こちらを使っています)
その理由の一つは、核兵器が安いか否かという議論をすることさえ唾棄すべきことであること、それだけではなく、参政党の高齢者医療や障がい者医療についての主張はナチスそのままの考え方で、この点についてはマスコミも識者も異論なく「参政党はナチスと同じだ」という論調での批判というより糾弾で、参政党の本質を世に知らしめてくれると信じていたからです。
でも、SNSでも既存のマスコミでも「核兵器は安いか」という論点にはまってしまったようです。広島市もその議論に参加しています。でも、その広島市は平和宣言の中で過去何回にもわたって、「核兵器は絶対悪」だと明言しています。1999年の平和宣言と2006年の平和宣言を御覧下さい。そして「絶対悪」は、全ての面で「絶対的に」悪、つまり最悪ということですから、お金という視点を取り出してそれが安いかどうか、それは相対的評価をすることなのですが、はあり得ないでしょう。
さらに、万博でも被団協が14日の講演の中、「核兵器が絶対悪」の兵器だということを言明しています。
日本という国そして社会が「核兵器が安いか」を議論するということは、ナチスが「ガス室での毒ガスはツィクロンBが安い」を議論することと同じだからです。そんな国になってしまっているのかが心配です。
その点をはっきりさせるために、ナチスのT4作戦を振り返りましょう。どんな作戦かはWikiwandからの定義で。(以下引用中のハイパーリンクは、元のWikiwandに付けられていたものです。削除できませんでしたので、無視して下さっても文意はお分り頂けると思います。)
T4作戦(テーフィアさくせん、独: Aktion T4)は、1939年からドイツ国で精神障害
者や身体障害者に対して行われた「強制的な安楽死」(虐殺)政策である。
その作戦は、次のような経緯で始まったと考えて良いでしょう。同じくWikiwandからの引用です。
1936年にはザクセン州のピルナ=ゾンネンシュタイン精神病院で、「生産性のな
い」 精神病患者に貧栄養食を与える施策が進められていた[33]。これは、精神科医で
同病院長だったヘルマン・パウル・ニチェ(ドイツ語版)[# 6]が初めて導入したもの
である [33]。公立病院の支出を抑制するというのが導入の理由だったが、精神病院で
は飢餓が日常化し死亡率も上昇した[33]。同精神病院では、T4作戦の中で殺害専門の
精神病院として多くの障害者が殺された。
後にアウシュビッツなどの強制収容所のガス室で、毒ガスによって多くのユダヤ人が殺されることになったのは、このような思考の延長線上にあります。使われた毒ガス、ツィクロンBと呼ばれていますが、この毒が選ばれたのも「効率」のためという説明がどこにも出てきます。例えば、『ホロコースト百科事典』の中の「ガス室の使用」では、「効率」が何度も出てきます。つまり安上がりということです。
参政党の皆さんは、自分たちの主張が、このようなナチスの考え方と同じであることを知った上で世間に広く広めているのでしょうか。そうだとするととんでもないことですし、ただ単に無知だというのであればそれもとんでもないことです。後者の場合は、先ず歴史を勉強して欲しいのですが、前者の場合、社会全体でこの点を問題視すべきではないでしょうか。特に少数になっても元気で頑張っているマスコミの皆さん、皆さんの出番です。
皆様にとって、きょう一日が素晴らしい24時間になりますよう!
[2025/8/14 人間イライザ]
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