でも、判事の評価は 8 : 8
マーシャル諸島共和国(RMI)が核保有9カ国を国際司法裁判所(ICJ)に提訴したことは、10月2日と10月3日に取り上げましたが、予備的争点についての判断が、10月5日に示されました。
9か国に対しての提訴でしたが、前にも説明したように、ここまで残っていたのは、イギリス、インド、パキスタンの3国のケースだけでした。結果は、RMIの提訴が「却下」されました。
理由は、三件とも同じで、「dispute (紛争あるいは係争) が存在するという明確な根拠がない」ので、ICJは管轄権を持たないということだそうです。
ただし、RMI対イギリスでは、「証拠がない」に賛成したのは、8人、反対したのも8人という「接戦」でした。最後に裁判長の決定で、「証拠がない」の方がICJの判断になりました。インドとパキスタンのケースでは、両方とも「証拠がない」が9に対して、それに反対したのは7と、少し差が開きました。
ICJの判事の中には日本人もいます。外務省出身の小和田恒氏です。日本政府を代表していますから、当然、RMIの立場は支持していません。
そこで再度、「日本政府の情けなさ」で、指摘したように、日本政府が被爆体験を踏まえて、RMIと共同で提訴をしていたら、当然、この一票は逆になる訳ですから、歴史的な歩みが始まったのかもしれないのです。
こんなことを夢想することさえ無駄だという考え方もありますが、歴史的な決定がたったの一票差で実現しなかったことは、その一票を覆すというより具体的な目標につながるとも考えられます。目標が設定できれば、次は具体的な行動です。回り道をしながらも、世界はこんな努力の積み重ねで変ってきているのです。
改めて、マーシャル諸島共和国の勇気を称え、またRMIや多くの関係者の皆さんに感謝したいと思います。
[お願い]
文章の下にある《広島ブログ》というバナーを一日一度クリックして下さい。



