「被爆者」を英語で何と呼びますか?
良く使われるのは「A-bomb survivor」、つまり、原爆で生き残った人という訳です。「A-bomb victim」も使われます。こちらは、原爆の被害者あるいは犠牲者という意味ですので、それぞれ「被爆者」についての重要なしかし違った側面を強調しています。
でも、もっと簡単で、被爆者の全てを表現している言葉の方が一般的です。それは「hibakusha」です。事実、手元にある三省堂のグランド・コンサイス英和辞典には「hibakusha」が英語の言葉として載っています。
もちろん、全世界何十億もの人がこの言葉を知っている訳ではありませんが、広島や長崎に関わったことのある人、平和運動や反原発運動を推進してきた人なら、まず問題なく通用します。しかし、初めて広島・長崎、あるいは核兵器や戦争・平和について触れる人には、最初に「hibakusha」という言葉を紹介して、その意味も説明してあげた方が親切です。
「hibakusha」が国際的に認知されたのは、ほぼ40年前の1977年、広島と長崎で開かれた「1977 NGO 被爆問題シンポジウム」という大規模な国際会議でのことでした。開会の挨拶で、大会会長のアーサー・ブースさんが「私たちは皆hibakushaである」と宣言し、この会議を契機に「hibakusha」は国際的な語彙の一部になりました。
最近では、「sushi」や「anime」などもそのまま通用するだけでなく、わざわざ訳して「fish on vinegared rice」では、美味しさまで吹っ飛んでしまいます。つまり、訳すと本質が伝わらなくなってしまうほどなのです。
同じように、「hibakusha」が国際的に通用していることは、被爆者のメッセージを伝え、彼ら/彼女らの悲願を達成する上でとても大切なことです。
この言葉を国際語にしてくれた先輩たちに心から敬意を表し感謝したいと思います。



福島で被曝した人達の呼び方ってあるのでしょうか。
投稿: サト | 2016年4月 8日 (金) 09時34分
サト様
コメント有難う御座いました。
写真の撮り方がまずくて、読めなかったと思いますが、グランド・コンサイスでは、
(核爆発や放射線もれなどによる)被爆者⦅特に、1945年の広島と長崎の原爆投下による⦆と定義しています。ですから、福島の被曝者も「hibakusha」です。日本語では「爆」と「曝」の違いで、核爆発か、放射線被害かを区別する場合もありますが、発音はどちらも「hibakusha」ですので英語では同じです。
福島の被曝者に限って使われる単語はないように思いますが、御存知の方がいらっしゃいましたら御教示下さい。
投稿: イライザ | 2016年4月 8日 (金) 10時02分